次代のフレッシュ・プリンス、ジェイデン・スミス君に関する調査報告書(2006年度版)

nanacent2006-11-11


実のところ、映画「幸せのちから」におけるウィル・スミスの息子役は、一般の子役の中から選ばれるはずだった。

しかしイタリアの気鋭監督ガブリエル・ムッチーノが、オーディションにやってきた黒人の男の子100人だかを面接したあとで、
「かわいいが物足らん」
と発言したために事態は急転。
あとは思いつきか、ひらめきか、ムッチーノは主演男優をつかまえると、「いっぺん君んちの息子に会わせてくれへんか」。

こうして究極の身内主義は実を結び、その成果のホドはこの冬明らかになる。(日本では2007年1月27日から正月第二段シリーズでロードショー。)

2006年11月現在、先行試写会の招待客には厳しい緘口令が敷かれていて、感想は一切口外無用、その内容をうかがい知ることは難しいが、すでに伝説を予感させるこんな談話がこぼれ始めているのも事実。

曰く、「子役史上、『ペーパー・ムーン』のテイタム・オニール以来となる名演」(オプラ・ウィンフリー
「ウィル・スミスに言ったよ。君には息子の爪先ほどの才能もないなって」(クリス・ガードナー
「自分の手柄にしてしまいたいが、無理だ。あれは天賦の才能だ」(ウィル・スミス)

こうなってくると、来たるアカデミー賞にはパパではなく息子の方がノミネート!という物悲しいニュースも飛び出しかねないので、時流の先を行くためにジェイデン・スミスの経歴を今のうちにまとめておくことにした。



ジェイデン・スミスバイオグラフィー

本名、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス。ラッパー兼俳優であるウィル・スミスと、女優兼最近ヘビメタも始めたロックンローラージェイダ・ピンケット・スミスの間に生まれる。両親が仕事で家を離れがちなので、一緒に世界中を移動できるように学校へは通わず家庭で英才教育を受けている。今年開かれた8歳のバースデーパーティにはトム・クルーズもお祝いにかけつけたスーパー箱入り息子。3人兄弟の真ん中で、5歳上のお兄ちゃんがトレイ、2歳下の妹がウィロウ。実は2pacの生まれ変わりではないか、という説あり。(ジェイデン君が体内に宿って間もない頃、ジェイダが1年前に死んだ親友の2pacを語って、「私の息子になって戻ってくることを祈ってるの。彼が求めていたものを全部あげるわ。愛してあげる」と発言したため。ウィル・スミスの反応を見てみたかった。)


ジェイデン君の経歴年表

1998年
ウィルが長男のトレイ君に捧げた不朽の名曲"JUST THE TWO OF US"のミュージック・ビデオにどさくさにまぎれて出演。メディア初登場となるが、ジェイダの腹の皮に隠れていたため、あまりよく見えなかった。その後、満を持して7月8日に誕生。

1999年(1歳)
ウィルのアルバム"WILLENIUM"に声ネタで出演。"WILD WILD WEST"の収録をせがむジェイデンと、いやがるウィルの掛け合い漫才に幼児期からのコメディセンスが感じられた。(ワタシ評)

2001年(3歳)
911テロに関するジェイデンの問いかけがきっかけとなり、ウィルが"TELL ME WHY"を作曲。4年後にアルバム"LOST AND FOUND"に収録されて話題を呼ぶ。

2002年(4歳)
アルバム"BORN TO REIGN"に"JADEN'S INTERLUDE"として再び声ネタで出演。また、映画「メン・イン・ブラック2」で念願のスクリーンデビューを果たす。(空飛ぶ車を見上げる二人の少年のカット。隣にいるのがお兄ちゃんのトレイ)さらに映画のテーマ曲"NOD YA HEAD"のミュージック・ビデオにも兄弟で出演するはずだったが、いざ撮影となると弟の方は嵐のように泣きわめいて収拾がつかなくなったため、よその女の子に役をとられた。

2004年(5歳)
去年の雪辱を果たすため、ウィルとジェイダがプロデュースするファミリー向けテレビドラマ"ALL OF US"に数回出演。これが正式な役者デビューとなる。また、ウィルに「僕への愛情を距離であらわしてみて」と尋ねたところ、「そうだな、そこのテーブルぐらいまでかな」と返されたので「ちがうでしょ、月まで行って帰ってこれるぐらいでしょ」と抗議した…というエピソードをウィルが人様(ベン・アフレック)の映画の中でさんざん「ああいうのに弱い、かわいい、たまんない」と語るだけ語って去っていくという残念な事件が起きた。

2005年(6歳)
ウィルとジェイダがBETアワードの司会をつとめるにあたり、番宣のテレビコマーシャルに家族全員で出演。仲睦まじい家族を演出しておいて、カットの声がかかった途端に白けきった子供たちが次々と立ち去っていくというネタ。そのわずか一言の台詞にもジェイデンの力量が十分に感じられる内容だった。(ワタシ評)秋から「僕なら余裕でできる」と豪語して「幸せのちから」を撮影、年末にはウィルのライヴにも出演するなど大活躍の一年。本職のお勉強も真面目にこなし、ママのツアーを1週間離れて自宅で集中課題に取り組んだこともあった。そのとき、夜中に電話をかけてきたママに9時過ぎまで起きていることを咎められると「トレイと一緒にテレビを見てもいいってパパが言った」と告げ口するという、やってはいけないミスを犯した。スミス家では平日のテレビは禁止されていた。

2006年(7歳)
音楽はヒップホップが好き。ジェイダに「ママのヘビメタツアーは好きか」と聞かれて、妹は「大好き!」と即答。ジェイデンの方は熟考した結果、「・・・うん、すきダヨ。だってツアーを回ってるときは家族が一緒にいられるから」と思慮深く注意深く答えた。

   

「幸せのちから」公式サイトはこちら。
無限の可能性を秘めるジェイデン君のこれからに期待したい。